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覗かれる。 [ことば]

『深淵を覗くものは、深淵に覗かれる。』

それは、こういうことだったのか。

あなたには
「これだけは絶対に負けない!」
ってもの、
ありますか?

誇れるかどうか
とかじゃなく、
他人と比べた大きさでもなく。
上手く言えないけど、
「これは、絶対に私が一番だ!」
と本当に自分自身が心の底から思えるもの。
信じきれるもの。


深い深い闇が来たので、
深く深く潜ってみた。
もっと深く
もっと底までダイブ。
そこに着いたから、委ねてみた。
その真意を知りたくて、
闇に身と心を委ねた。

感情と感覚が流れ込んで来て、
私を浸蝕していく。

まるで真っ暗な水の中にいるように。

膨大な量が凄い速度で私の中を通り抜けて行って、
その向こうには底があった。

やっと見えた!
その底には、必ず答えがある!
そう信じてた。


そして、そこには、



なにもなかった。



からっぽだった。

ただただ、
『無』だったのだ。


愕然とした。
そして、気が付いた。
「答えは『無』」なのだ、と。

凄い!
なんてこと!
とんでもない答えだよ!
点が線で繋がった。

握り締めていたものなんて、本当はなかったんだ。
鎧を脱がされることを畏れていただけ。
ただ、それだけ。

つまり、
『なにもない』という答えが有ったのだ。

今まで抗っていたことにも気が付いた。
あれだけ言っていて、
あれ程にいっそ丸裸を望んでいて、
私はまだ怖かったんだ、と。

成る程ね。
「足掻く」と「抗う」は違うものね。

その恐怖と目隠しを打ち破ったのは、やはり、

「蓋を開けたい」

という欲だった。

見せてよ、私の闇。
開けさせてよ、私の蓋。
ここにいる自分を打破したい。
私は逃げない。
私はここから、

必ず出る。

何も存在しないことを受け入れたら、
自分の中で、たった一つだけ一番だと信じられるものが見えた。
想いと出力の比率。
その瞬間に事切れても構わない程のアウトプット。
それこそが、私の力。
あの場所に立つ度に、
いつも言ってきた。

『根こそぎ出すから、
 根こそぎ持っていって。』

いつからか、
色形のないはずのそれは、目に見えるようになっていた。
きらきらと溢れて飛び廻ったり、
さらさらと雨垂れを落とすほどに。

明かりの向こうに景色が見えるようになっていた。

(余談だが、ウチのギタリストはコードに色を感じるらしい。
 最初はナゾだったけど、ウクレレを始めてからは
 私もちょっとわかるようになった。)


逃げれば楽だ。
だけど、逃げたらまた引きずり込まれる。
それなら、正しく闇を抜ける。
正しく抜ける為には、

それを知ることが必要だ。

ってか、私にはそれが一番早い。

流れ込む感情は傷跡の下の膿。
何十年と潜み、
蓄積され、
黒く、痛く、根が深い。

焦りそうになるのは、不安から。
不安は、動かないように見える疲れから。
時間は必ずかかる。
何十年分の膿をたった数日で治すなんて出来ない。
時間をかけるということは、

現状を堪(こら)えるということだ。

頭で理解しても、深層に刻まれるまでは最低三ヶ月はかかるそうだ。

一見、動かないように見える『今』は、
浸透させる為の時間なのだ。

時間をかける、時間なのだ。

闇にはわざと巻き込まれてみた。
そのおかげで、凄いものが見えた。
とんでもないことに気付いた。
でも、そんなもの見たら誰だって絶望してしまうから、

人は蓋をして目を背ける。

私は、
絶望する自分も、
その感情も、
全て受け入れることにした。


『深淵に覗かれる』
とは、こういうことだったのか。

やっぱり私、

そこを超えたい。

その覚悟は失くならない。

オーケー。
まかしといて。
巻き込まれても、
認識して、
抱き込んで、
底から戻るときに、それも一緒に引きずりだしたんだ。

こんなにも面白いことはないじゃないか!

こんなにも面白いこと。
それは、
『知る』ということ。
『理解する』ということ。

抱きしめて、
飲み込む。

私の一部になるように。
私と統合するように。

生きているのが奇跡、と言われて、
せっかくここまで来たんだよ。
こんなところで、中途半端にやめたくないんだ。

掛け離れたものが、一つずつ減っていく。

ああ。
軽くなっていく。
何もなかったからこそ。
私は何者かである必要もなく、
私は全て。

『全て』とは、きっと『統べて』。

それは
『統べる』こと
なのだと思う。

あの時の、
女王
女帝
女教皇
その答えの真意が、少しわかった。

私が創る、私の世界。

それが、答えの一つだ。

私の世界は、私が統べるのだ。


あ、今、チョー納得がいった(笑)。
そのうち他も着いて来るかもね。
その時は、受け入れるよ。



膝を抱えて、うずくまる人影。
手を取った理由。
だからこそ寄り添って、
だからこそ傷つけ合った。
その結果を望んでいなくても、
互いを様々な意味で必要とするからこそ。

あたしの蓋は、どんどん開いていく。
次の蓋、
またその次の蓋。
何段階にも分かれていて、
深くなるほどに闇は増していく。
次の蓋は、もしかしたら想像を絶する程、
暗い場所なのかもしれない。
或いは、
もう腐臭が充満する場所。

うん、そうだね。
あたしはきっとまた開けるよ。



人間の意識は、
海底の大地のように
地中深くに流れる水脈のように
繋がっているという。

もしかしたら。
太く繋がっている場所でも

違う蓋が開いているのかもしれない。

巻き込まれないように、
どうか気をつけて。


鎧を着たままでは、

水に溺れてしまうから。



今宵は溢れる愛をお届け。

この心と
この身体と
この声に乗せて。

だって

私の唄は愛

ですから。

 

愛してる。

心から。


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